70周年記念誌
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一人ひとりの心に寄り添う音、でありたい。039-Memoryオーケストラ演習オーケストラの中に身を置くことでしか学べないこともたくさん。音楽・楽器とたっぷり向き合った4年間でした。-Spot講堂毎年行われるクリスマス礼拝での演奏、卒業公演など、節目ごとに立たせてもらったのが、ここ。思い出いっぱいです。力と活動の積み重ねは当然で、とくにプロの世界では常に技術をアップデートしておかなければ自分の居場所はすぐになくなってしまいます。私が今、夢に向かって大きく前進したのはきっと、苦労を苦労と思わずに続けて来られたおかげだと思っています。音楽家とは、自分が経験したり感じたことを音へと変えて届ける仕事です。ですから、女学院での4年間は、ただテクニックを習得する時間だったわけではなく、今、私が奏でる音の一部になっていると思うのです。これからの活動も、10年後、20年後の私の音をつくっていきます。お客様が一人でも一万人でも同じように、悲しいときには寄り添い、楽しいときには一緒に盛りあがるような音楽家でありたい。6歳の私がそうであったように、聞いてくれる一人ひとりの心に寄り添える音楽を届けたい。その積み重ねによって、自分の人生がどんな音を奏でるのかは私もまだわかりません。私にしか出せない「私の音」、ずっと追い求めていきたいですね。あの頃の私へ一人ひとりが持つ「夢」。夢は大きいほど壁も高く感じられるし、諦めたくなるときもあるでしょう。ですが進んでいけば壁だけでなく道も見つかる!“苦労”“我慢”ではなく、工夫して楽しみながら努力を積み重ね、道を突き進んでほしいですね。今日を明日に、明日を未来につなげてください。私もまだ知らない「音」を探し続けます。  

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