70周年記念誌
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研究員視点と伝える力、2つを掛け合わせて。043-Memory西田ゼミ厳しくも楽しい西田ゼミ。厳しく的を射た先生の指導に、多くの研究生が1、2回は泣かされています(笑)。-Spot研究室学部生、院生、助手と通算11年通い続けた研究室が私の居場所。壁一面に専門書がびっしりです。方になりました。西田先生からは視点の持ち方についても学びました。「木を見て森を見ず」と言いますが、院生の頃、1週間考えて立てた実験計画に、先生は「やりたいこととずれている」と一言。そのあまりに的確な指摘に、自分がふがいなく泣いたこともありました。ですがこれをきっかけに、常に広い視点から物事を見ることを意識するようになりました。今の仕事では、私はどちらかといえば研究員に寄った視点を持ってしまうので、そのことで主席顧問と話し合いになることもしばしば。ですが逆に、マーケティング部をはじめとする他部署や外部とのやり取りは私が把握しているので、あらゆる視点をふまえた上で主席顧問と研究員の調整を行うことができます。進歩の速い化粧品業界は、半年でも最新研究から離れるともう追いつけません。化粧品学会などに頻繁に参加し、研究者としての視点を中心に幅広い視野で物事を吸収し、自社の研究に還元していければと思います。肩書きは秘書でも、やはり研究からは離れたくありませんから。あの頃の私へ植物生態を学ぶつもりだった私が健康医学分野に移り、今では化粧品会社の技術秘書だなんて、人生は考え得なかった選択の連続。学生のうちに将来を絞り込むのはもったいない! いざ決めるとなった際に選択肢をたくさん持っていられるよう、1日でも多く大学に通い、自分の可能性を広げてください。女学院は、それができる唯一無二の大学だと思います。  

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