70周年記念誌
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059女性研究者の人生に、正解はない。車の衝突映像を見せた後、その様子を「hit別々の言葉を使って尋ねると、「の様子を大げさに語る―――。2年生の時に授業で知ったこの実験が、私と「記憶」との出会いでした。漠然と信じてきた記憶が、実は思い違いや曖昧さに満ちている。それに気づいてから現在まで、ずっと記憶の研究を続けています。女学院時代は山祐嗣教授のもとで認知心理学を学ぶ一方、奈良教育大学の記憶研究会にも参加。そこで、実際には起こらなかった事象を記憶として信じてしまう「虚記憶」を知り、私の研究テーマになりました。この分野で有名な研究者であるローディガー博士とマクダーモット博士が来日した際には、まだ学部生だったのに学会に参加し、英語で発表までさせてもらったことも。やりたいことにはちゃんと背中を押してくれる環境でしたね。わからないことがあれば大学の外へも積極的に飛び出して聞きに行く姿勢は、女学院で培われたものだなと思います。記憶の研究にすっかり夢中だった私ですが、学部を終えた後は一度企業に就職。でも、その間も論文を読むなど研究は止められず、結局一年で退社。大学院への進学を諦められず、女学院に戻りました(笑)。mash」で聞かれた方が事故」と「mash」  s s

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