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2021年度授業方針等について【第1報】

2021年度授業方針等について【第1報】

2020年12月21日
副学長・教務部長 立石 浩一

 2020年度は、予想すらしなかったコロナウイルス禍のため、本学を含め全国の大学は大きな決断を余儀なくされた年でありました。学生及び保護者の皆様に納めていただいた授業料、教育充実費に対し、法令上大学は、1) 教育サービスの提供、2) 安全配慮、3) 校地の提供、をする義務がありますが、実際の所教育サービスの提供と安全配慮義務のバランスを取ることが最優先課題とならざるを得なかったというのが現実であろうかと考えます。各大学は3つの相反することの多いこれらの目的の間で対面授業と遠隔授業のバランスを決めてきた訳ですが、その結果として、一方では学内クラスターの発生およびそれに伴う一部学校の閉鎖、他方では通学出来ない学生の出現などの、大きな問題点を抱えておりました。いわゆるオンライン授業に伴う資金面精神面を含む様々な負担もあり、大学及び学生・保護者の皆様の双方にとって、非常に難しい1年であったことは言うまでもありません。
 新型コロナウイルス感染症に関する状況が未だに先を明確に見通せない中ではありますが、本学におきましても、課外活動の部分的許可、また、昨年は実施できなかった卒業式、入学式を、感染拡大防止に最大限留意しながら行うという方向を決定し、少しずつではありますが、先に述べました3つの義務の3つ目、校地の提供に関する状況を原状に戻すべく、鋭意取り組んでおります。緊急事態宣言などの突発的事象が生じない限り、このような方向で準備をする所存です。
 そのような中、先般、本学におきましては、学生および教職員を対象として、2021年度の授業方針に関するアンケートを行いました。これの集計結果については近々に公開致す予定ですが、学生・教職員双方とも、対面授業をどうあっても希望する者、遠隔授業をどうあっても希望する者は相対的に少なく、代わりに、授業内容、学生の希望に応じて選択肢を与えて欲しい、という回答が最も多い、という結果になりました。
 この結果及び自治体、政府の方針を受け、もちろん、感染症が著しく拡大している状況の中で自由に対面授業をして宜しい、という判断は、安全配慮義務の観点からは出来ませんが、比較的感染症の状況が落ち着いている状況であれば、対面授業を希望している学生に対しては対面授業を教育サービスとして提供することが、大学として次に取るべきステップであろう、という結論に至りました。
 そこで、2021年度前期は、下記のような方針で授業を運営いたします。

1 本学及び学院基準でレベル1
 原則として対面授業を提供する。ただし、授業規模、授業内容により遠隔の方が適切と思われる授業については、遠隔授業とする。
 対面授業について遠隔対応を希望する学生については、当該学生に理由を添え申請をしてもらい、どうあっても対面授業でならなくてはいけない授業を除き、遠隔対応(いわゆるハイブリッド型対応)を行う。

2 本学及び学院基準でレベル2
 一部授業については対面対応をし、残りは遠隔授業とする。対面対応授業の範囲は、レベル1の場合と比較し大きく限定されるが、2020年度後期のように、特定の学科、学年が全く登校する機会が無い状態にはしない。

3 本学及び学院基準でレベル3、4
 遠隔授業を基本とし、どうあっても対面でなくては出来ない授業については大学に申請の上許可制とする。

 

 大学側も最大限安全に授業を受けていただくべく努力をいたしますので、学生の皆さんも、いわゆる感染防止対策(マスクの着用、手洗い、習慣的な検温など)に加え、報道などに於いて取り沙汰されております、近距離での大声での会話、マスクを外しての会食、飲み会、いわゆる接客を伴うアルバイト、などについては、極力避けるようお願いいたします。以前にも申し上げましたが、自分だけは大丈夫、ということはありません。
 現在、遠隔対応をする授業の種類の決定、感染拡大防止対策、学内通信環境整備など、このような措置により改めて必要となるものについて、学内にて検討を致しております。詳細については、授業開始時のレベル設定の見込みも含め、遅くとも3月中旬までの間に決まったものから順次お知らせ致します。なお、未決定の事項も多く、今お問い合わせいただいてもお答え出来ない場合が多くあるかと思いますので、今の段階での細部についてのお問い合わせはご遠慮下さい。大学と致しましても、安全配慮、教育サービス、校地の提供をすべて成り立たせるべく、最大限の努力をする、この点については、お約束致しますので、何卒ご協力をお願い申し上げます。
 なお、2021年度後期については、再び冬にさしかかる時期であることもあり、2021年度6月に方針を出す予定でおります。お含み置き下さい。

以上

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