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2015年度アウトリーチ活動記録

2015年10月15日
神戸市立医療センター中央市民病院

 10月15日(木)15時から、神戸市立医療センター中央市民病院(神戸市立中央区港島町4-6)一階講堂にてオータムコンサート(40分)を行いました(フルート・喜多望有、岡亜梨沙、ヴァイオリン・尾崎文子、田中奈穂子、ソプラノ・迎奈月、ピアノ・藤井友理)。

 今回は、季節を感じられる身近な秋の曲からクラシックの曲まで、皆様と一緒に楽しめる音楽をつくりたいという思いで取り組みました。  オープニングでは、チャイコフスキー作曲《くるみ割り人形》より〈葦笛の踊り〉をフルート2本、ピアノで演奏しました。次に、マルグリット・モノー作曲の〈愛の讃歌〉をピアノ伴奏で独唱し、しっとりとしたメロディに耳を傾けて頂きました。 続いて、ボッケリーニ作曲〈アレグロ〉をヴァイオリン二本で演奏しました。演奏の前にヴァイオリンの弦は昔は羊の腸で作られていたことや、弓は馬のしっぽの毛で作られていることを紹介すると、興味深そうに話を聞いて下さるお客様の姿も見られました。ピアノ伴奏なしのヴァイオリン・デュオは珍しい編成であり、2本の軽やかな掛け合いのクラシック曲を楽しんで頂きました。

  次に、ピアノ演奏の〈ラジオ体操〉に合わせて、皆さんと一緒に深呼吸や手を挙げたり伸ばしたり、足踏みなどの軽い体操を行いました。身体をほぐして歌う準備ができたところで、秋の曲として山田耕筰作曲〈赤とんぼ〉、中田喜直作曲〈ちいさい秋みつけた〉、岡野貞一作曲〈紅葉〉の三曲を皆さんと一緒に歌い、秋を感じて頂きました。 その後は、モンティ作曲〈チャールダーシュ〉をヴァイオリン独奏で、続いてグリーク作曲《ペールギュント》より〈朝〉をフルート二本とピアノ伴奏で演奏しました。演奏の前にインタビュー形式で楽器の紹介をして、金製と銀製のフルートの音色の違いを感じながら聴いて頂きました。

  最後に、いずみたく作曲〈見上げてごらん夜の星を〉と岡野貞一作曲〈ふるさと〉を会場の皆さんと一緒に歌いました。フルートとヴァイオリンも加わって、華やかな演奏になりました。アンコールを頂きましたので、お客様のリクエストに応えて〈赤とんぼ〉をもう一度演奏し、皆さんにも一緒に歌って頂いてコンサートの締めくくりとしました。

  演奏中はお客様の笑顔があちこちで見られ、終演後も「ありがとう」という言葉を多くの方から頂いて、私たちにとっても心温まる時間となりました。自然と笑顔になる音楽の力を改めて実感することができて、とてもうれしく思いました。

(喜多望有・記)

2015年10月23日
兵庫県立姫路しらさぎ特別支援学校

  10月23日(金)、兵庫県立姫路しらさぎ特別支援学校(姫路市苫編688-58)の音楽室で、中学一年生の一クラスと二・三年生合同の1クラス、計2クラスを対象にアウトリーチ実習(各40分)を行いました(ピアノ・尾形佳那恵、ヴァイオリン・尾崎文子、マリンバ・山田りさ、声楽・神田幹子)。

    40分プログラムの前半は、それぞれの楽器の特徴と音色を感じてもらうためにソロ中心とし、後半は1年生はアクティビティ、2・3年生は合奏を行なうという構成にしました。 まずは、出演者全員で岡野貞一作曲の〈紅葉〉を演奏しました。次に、マリンバでミーチャム作曲〈アメリカン・パトロール〉を、そして4本バチでハーバーグ作曲〈虹の彼方に〉を演奏しました。4本のバチの華麗なバチ捌きに生徒たちは目が釘付けでした。 次に、ヴァイオリン独奏でエルガー作曲〈愛の挨拶〉、ソプラノ独唱でヴェルディの歌劇《シチリア島の夕べの祈り》より〈ありがとう、愛しい友よ〉を演奏しました。

  ここでスペシャルゲストとして音楽の山本倫子先生が登場し、ディズニー映画《美女と野獣》より〈美女と野獣〉を私(神田)との2重唱で歌いました。青いドレス姿の先生に、生徒たちは大喜び!でも演奏が始まると、静かにじっと耳を傾けていました。次は、ピアノ独奏でモーツァルト作曲〈トルコ行進曲〉を演奏しました。ピアノから多彩な音色が鳴り出すと興味深そうに聞いてくれました。

  授業の後半では、1年生はアクティビティとして、2・3年生は合同合奏として、ホルスト作曲の組曲《惑星》より〈木星〉を私たち学生と一緒に演奏しました。どの生徒も演奏することの楽しさや喜びに溢れていて、とても幸せそうに見えました。 最後に、橋本祥路作曲〈夢の世界を〉を一緒に歌い、コンサートを締めくくりました。

音楽の田村明子先生から「生徒にとって音楽は伝達のツールです」というお話を聞いて、私たちはこの40分間、生徒達と音楽で会話していたのだと思って感動しました。これからも多くの人と会話できるように音楽を演奏していきたいと思います。

(神田幹子・記)

2015年10月30日
国立病院機構兵庫中央病院

 10月30日(金)14時から、国立病院機構兵庫中央病院(兵庫県三田市大原1314)にて「秋のスペシャル・コンサート〜ボランティア・コンサート〜」(45分)を行いました。(オーボエ・樋口成香、ヴァイオリン・尾ア文子、フルート・田中佑奈、ピアノ・和田悠加、尾形佳那恵、声楽・十合翔子)。

 今回は楽器が多かったため、各楽器の個性を生かしたいと思い、ソロを中心としたプログラムにしました。まずはパッヘルベル作曲〈カノン〉(オーボエ・フルート・ヴァイオリン・ピアノ)を演奏して、違う楽器が同じメロディを順に演奏することで楽器の音の違いを聴いて頂いた後、ソロの曲目を続けて演奏しました。オーボエの楽器紹介をした後、大島ミチル作曲〈風笛〉を演奏し、オーボエの穏やかな音色に耳を傾けてもらいました。次は同じく木管楽器のフルートを紹介し、ビゼー作曲《アルルの女》より〈メヌエット〉をフルート独奏で演奏しました。 雰囲気を変えて、次は独唱で久石譲作曲〈スタンド・アローン〉を歌いました。この歌は司馬遼太郎原作のドラマの主題歌として作られた曲で、人が凛として立つ姿を歌っています。聴きながら涙を流している患者さんもいらっしゃいました。

 ここで歌う前の準備体操として、ラジオ体操の曲に合わせて体操をしたところ、皆さんが楽しそうに参加して下さいました。その後、山田耕筰の〈赤とんぼ〉、中田喜直の〈小さい秋みつけた〉と岡野貞一の〈紅葉〉を3曲続けて一緒に歌い、秋を感じて頂きました。 続いて、ヴァイオリンでモンティ作曲〈チャールダーシュ〉を演奏。アップテンポの曲なので、リズムに乗って体を揺らして下さる方もありました。室内楽も紹介したかったので、ドビュッシー作曲《小組曲》より第4曲〈バレエ〉をオーボエ、フルート、ピアノのトリオで演奏し、軽やかな掛け合いを聴いて頂きました。 次にいずみたく作曲の〈見上げてごらん夜の星を〉と岡野貞一の〈ふるさと〉を皆さんと一緒に歌い、コンサートが終了しました。とても名残惜しそうにして頂きました。

 アンコールを頂いたので、皆さんと共に歌った曲の中から1曲を再度演奏しました。 終演後、お見送りしていると、楽器に近寄って興味深そうに質問をして下さった方もありました。ストレッチャーの方が多かったのですが、皆さん楽しそうに演奏を聴いたり歌ったりして下さいました。たくさんの拍手や楽しそうな笑顔を見ることができて、とてもうれしかったです。このような機会を得ることができて幸せでした。

(尾崎文子・記)

2015年11月13日
西宮市立鳴尾北幼稚園

  11月13日(金)13時から西宮市立鳴尾北幼稚園(西宮市花園町10-20、園長・河ア祥子先生)の遊戯室にて園児を対象とする「オータム・コンサート」(40分)を行いました(声楽・神田幹子、ピアノ・池上夏帆、上田仁美、フルート・岡亜梨沙、オーボエ・樋口成香、パーカッション・山田りさ)。

  子どもたちが馴染みやすいように動物をテーマにし、楽器の特性やソロとアンサンブルを知ってもらえるようにプログラムを組みました。  まずはルロイ・アンダーソン作曲の〈ワルツィング・キャット〉で子どもたちの心を惹きつけました。続いてフルート独奏でエルガー作曲〈愛のあいさつ〉、独唱で木下牧子作曲〈ロマンチストの豚〉、オーボエ独奏でチャイコフスキー作曲《白鳥の湖》より〈情景〉を演奏しました。それぞれの楽器や声の仕組みを分かりやすく説明したところ、興味深そうに聴いてくれていました。

  アクティビティとして童謡の〈おべんとうの歌〉(振りつき)をみんなで歌って遊び、その後最初に演奏した〈ワルツィング・キャット〉に合わせて皆で色々な猫の真似をしました。皆とても楽しそうに音楽に合わせて猫の真似をしてくれたので、うれしかったです。

  後半にはアンサンブルを2曲組み込みました。1曲目はドビュッシー作曲《小組曲》より第4曲〈バレエ〉をフルート、オーボエ、ピアノで演奏してアンサンブルのおもしろさを伝えました。2曲目はパーカッションも加わって、アンダーソン作曲〈シンコペイティッド・クロック〉を演奏しました。

 最後は小林秀雄作曲〈真っ赤な秋〉、梁田貞作曲〈どんぐりころころ〉、いずみたく作曲〈手のひらを太陽に〉の3曲をメドレーで歌い、鳴尾北幼稚園の園歌を皆で歌って終わりました。子どもたちは大きな声で元気よく歌ってくれました。

 今回が鳴尾北幼稚園での初めてのアウトリーチだったので不安もありましたが、子どもたちの素直な反応、笑顔、元気に私たち出演者がたくさんパワーをもらいました。音楽を楽しんでくれていたのが間近で感じられて、とてもうれしく思います。

(樋口成香・記)

2015年11月11日
社団法人佳生会 野木病院

11月21 日(土)13 時45分から社団法人佳生会野木病院(兵庫県明石市魚住町長坂寺千三ー一)で「オータム・コンサート」(45分間)を行いました。(ソプラノ・岡山真理子、フルート・喜多望有、オーボエ・樋口成香、ピアノ・和田悠加、丹野桃子)。

今回は秋を一緒に感じてほしい、クラシックも身近に感じてほしいという思いで、たくさんの秋の曲や耳にすることの多いクラシック曲を盛り込みました。 小林秀雄作曲〈まっかな秋〉を出演者全員で演奏して開幕としました。次にマスカーニ作曲〈アヴェ・マリア〉(ソプラノ、ピアノ)を演奏して、聖母マリアへの祈りを込めた歌声をお届けしました。続いてドビュッシー作曲〈亜麻色の髪の乙女〉(ピアノ)を演奏したところ、切なげなメロディに皆さんが耳を傾けてくれているのが伝わってきました。チャイコフスキー作曲バレエ《くるみ割り人形》より〈花のワルツ〉(ピアノ連弾)では、連弾の楽しさを伝えるため、奏者二人で顔を見合わせたり、手や体の動きを合わせたりする工夫をしました。

ここでオードウェイ作曲〈旅愁〉(ピアノ)をBGMに皆さんと軽い体操をしました。紅葉豊かな山にいると想像してもらい、深呼吸や「やっほー」と山へ呼びかけたりしてもらいました。皆さんが楽しそうに参加してくれたので、うれしかったです。身体がほぐれたところで山田耕筰作曲〈赤とんぼ〉、中田喜直作曲〈ちいさい秋みつけた〉、岡野貞一作曲〈紅葉〉の秋の歌三曲を皆さんと一緒に歌いました。

その後はサン=サーンス作曲《動物の謝肉祭》より〈白鳥〉(フルート、ピアノ)と大島ミチル作曲〈風笛〉(オーボエ、ピアノ)を演奏しました。間近で見ることの少ないフルート、オーボエの楽器紹介も行いました。

最後は、いずみたく作曲〈見上げてごらん夜の星を〉と岡野貞一作曲〈ふるさと〉を皆さんと一緒に歌いました。  皆さん楽しそうに聴いたり歌ったりしてくれて、私たちも自然に笑顔になれました。コンサートに関わって下さったすべての方々に感謝します。

(丹野桃子・記)

2015年12月8日
雲雀丘学園小学校

  12月8日(火)、雲雀丘学園小学校(宝塚市雲雀丘4-2-1)の音楽室で、4年生の4クラスを対象としたアウトリーチ実習(各45分)を行いました(フルート・岡亜梨沙、喜多望有、田中佑奈、藤森友香、ピアノ・尾形佳那恵、丹野桃子)。

  「聴いて吹いて感じよう!フルートの魅力」というテーマで、フルートのおもしろさを身近に感じてもらうことを目的として、30分で演奏を聴いてもらい、十五分で楽器体験を行うプログラムを組みました。

まず、チャイコフスキーのバレエ《くるみ割り人形》より〈葦笛の踊り〉(フルート2重奏とピアノ)を演奏し、フルートの音の出し方など仕組みを説明しました。サン=サーンスの《動物の謝肉祭》より〈白鳥〉(フルートとピアノ)に続いて、金製と銀製のフルートの音色の違いを聴き比べてもらった上で、フルート2重奏でドビュッシーの小組曲より第4曲〈バレエ〉を演奏しました。

  次に、クリスマス・ソングを3曲、〈ジングル・ベル〉と〈ウィンターワンダーランド〉と〈サンタが街にやってくる〉を児童たちと一緒に歌いました。 最後に、フルート4重奏で2曲を演奏しました。1曲目は、フルートの仲間のピッコロ、アルト・フルート、バス・フルートを紹介して、これら4つの楽器によるモーツァルトの〈きらきら星変奏曲〉です。2曲目は、タンギングや曲中に何度も出てくるメロディを紹介して、モーツァルトのオペラ《魔笛》より〈序曲〉を演奏しました。

  後半の楽器体験では、クラスを半分に分けて、フルートを吹くグループと、フルートの歴史について学ぶグループとし、写真を使いながら説明をしたり、吹かずに待っている児童が飽きないように工夫しました。また、両方体験してもらえるように時間内で交代しました。

どのクラスも反応がよく、歌を口ずさんでくれる児童、耳を澄まして聴いてくれる児童など、それぞれの楽しみ方で聴いてくれていました。楽器体験でも、吹き終えた児童が喜んで笑顔で帰っていく姿は、私たちにもうれしく、印象的でした。

(田中佑奈・記)

2015年12月15日
西宮市立門戸幼稚園

  12月15日(火)11時15分から西宮市立門戸幼稚園(西宮市門戸東町3‐25)で幼稚園児を対象に「クリスマス・コンサート」(45分)を行いました(ソプラノ・神田幹子、フルート・岡亜梨紗・喜多望有・田中佑奈、オーボエ・樋口成香、パーカッション・山田りさ、ピアノ・尾形佳那恵・和田悠加)。

 ちょうどクリスマス・シーズンだったので、クリスマスの雰囲気を通してクラシック音楽を身近に感じてもらえるようなプログラムを考えました。 そこで、この時期にCM等でよく流れるバーナード・フェリックス作曲〈ウィンターワンダーランド〉(ピアノ、フルート二本)でコンサートを始めました。続いてフレッド・クーツ作曲〈サンタが街にやってくる〉を出演者全員で演奏して、楽しい雰囲気のオープニングとしました。次は雰囲気を変えて、シューベルト作曲〈アヴェ・マリア〉(ソプラノ、ピアノ)と、クリスマスの物語として有名なチャイコフスキー作曲《くるみ割り人形》より〈トレパーク〉〈花のワルツ〉(ピアノ連弾)とを演奏しました。

 ここでルロイ・アンダーソン作曲〈ワルツィング・キャット〉を使って遊ぶ時間を設け、曲に合わせて皆で眠たい猫や元気な猫の真似をしました。さらに動物つながりで、木下牧子作曲〈ロマンチストの豚〉(ソプラノ、ピアノ)を独唱しました。 続いて、〈アメイジング・グレイス〉(オーボエ、ピアノ)を演奏してオーボエの楽器紹介を、またドビュッシー作曲《小組曲》より〈バレエ〉(オーボエ、フルート、ピアノ)を演奏してフルートの楽器紹介を行ないました。 パッヘルベル作曲〈カノン〉(フルート三本、ピアノ)を演奏した後、〈赤鼻のトナカイ〉と〈ジングルベル〉を皆で一緒に歌いました。

  幼稚園でのアウトリーチは今回が初めてで不安がたくさんありましたが、子どもたちが元気よく反応してくれて、アクティビティや一緒に歌っている時の一体感が心地よかったです。楽しい雰囲気でクリスマス・コンサートを締めくくることができて本当にうれしく思っています。

(和田悠加・記)

2016年2月16日
大阪市立総合医療センター

  2月16日(火)14時45分から大阪市立総合医療センター(大阪市都島区島本通2‐13‐2‐2)さくらホールでスプリング・コンサート(45分)を行いました(フルート・田中佑奈、ヴァイオリン・尾崎文子、声楽・神田幹子、ピアノ・丹野桃子・尾形佳那恵)。

 季節を先取りした春の曲やクラッシックの曲までを幅広く組み込みながら、楽器の特性を活かしたソロの演奏を中心にプログラムを組みました。 オープニングには、寒い季節にぴったりの〈北風小僧の寒太郎〉を全員で演奏しました。次にビゼー作曲《アルルの女》より〈メヌエット〉をフルートで独奏して、ゆったりとしたメロディーに耳を傾けて頂きました。 続いてモンティ作曲の〈チャールダーシュ〉をヴァイオリンで独奏し、華麗な指さばきや弦楽器特有の奏法であるフラジオレットにも注目して聴いて頂くことができました。 次に小林秀雄作曲〈日記帳〉を独唱したところ、かわいらしいメロディーに患者さんの体も自然に揺れていました。

  ここで会場の皆さんと歌う前の準備体操をしました。ラジオ体操の曲に合わせて患者さんたちも伸び伸びと楽しそうに体を動かしてくださいました。その上で中田喜直作曲〈早春賦〉と瀧廉太郎作曲〈春〉を一緒に歌い、春を感じて頂きました。 続いてピアノ独奏でドビュッシーの〈亜麻色の髪の乙女〉を演奏し、皆さんとゆったりした時間を過ごしました。 再び声楽で、千原英樹作曲〈はっか草〉を先ほどの声楽曲とは打って変わって力強い歌声で演奏しました。

 今回はソロ曲が中心でしたが、アンサンブルのよさも伝えたかったので、声楽、ヴァイオリン、フルート、ピアノのアンサンブルで、マスカーニ作曲《カヴァレリア・ルスティカーナ》より〈アヴェ・マリア〉を演奏しました。 最後に、いずみたく作曲〈見上げてごらん夜の星を〉と岡野貞一作曲〈ふるさと〉を会場の皆さんと一緒に歌ってコンサートを終えました。 患者さんたちとゆったりと楽しい音楽の時間を一緒に過ごすことができたことを心からうれしく思います。

(尾形佳那恵・記)

2016年3月10日
国立病院機構刀根山病院

  3月10日(木)14時から国立病院機構 刀根山病院(豊中市刀根山5‐1‐1)二階わかばホールで「春風コンサート」(60分)を行いました(フルート・岡亜梨沙・喜多望有、ヴァイオリン・尾崎文子、ソプラノ・神田幹子、ピアノ・丹野桃子・尾形佳那恵、打楽器・山田りさ)。

 今回は、季節を感じられる身近な春の曲からクラシックの曲まで、聴衆と一緒に楽しめる音楽を共有したいという思いで取り組みました。 オープニングではアンダーソン作曲〈シンコペイティッド・クロック〉を演奏し、これから始まるコンサートのワクワク感を大切にしました。 続いてチャイコフスキー作曲《くるみ割り人形》より〈葦笛の踊り〉をフルート二重奏とピアノで、〈行進曲〉と〈花のワルツ〉をピアノ連弾で演奏し、同じ作曲家の作品を違った編成でお楽しみ頂きました。 次はソロ曲を中心としたプログラムで、武満徹作曲〈小さな空〉をソプラノで独奏し、しっとりとしたメロディーに耳を傾けて頂いた後、朝ドラ「あすか」の主題歌として知られた大島ミチル作曲〈風笛〉と、サン=サーンス作曲の組曲《動物の謝肉祭》より〈白鳥〉とをフルート独奏でお届けして、フルート特有の音色を聴いて頂きました。

  ここで〈ラジオ体操〉の音楽に合わせて皆さんと一緒に簡単な体操を行い、身体のストレッチをして歌う準備ができたところで、岡野貞一作曲〈春の小川〉、滝廉太郎〈花〉(ピアノ、フルート、ヴァイオリン)を皆さんと一緒に歌って、春を感じて頂きました。 葉加瀬太郎作曲〈ひまわり〉をヴァイオリンで独奏した後、千原英喜作曲〈はっか草〉をソプラノで独唱したところ、涙を流しながら聴いて下さる患者さんも見受けられました。マスカーニ作曲《カヴァレリア・ルスティカーナ》より〈アヴェ・マリア〉を声楽、ピアノ、フルート、ヴァイオリンで演奏し、続いてプログラムのメインとなるモンティ作曲〈チャールダーシュ〉を出演者全員で演奏したところ、患者さんも一体となって楽しい雰囲気を作り出すことができました。

最後に、いずみたく作曲〈見上げてごらん夜の星を〉と岡野貞一作曲〈ふるさと〉とを会場の皆さんと一緒に歌いました。普段と違う編成のスペシャル・バージョンでお届けし、華やかなコンサートの締めくくりとなりました。 終演後、患者さんから「本当によかったです。涙が出るほど感動しました」とうれしいお言葉を頂き、言葉を交わさなくとも音楽を通して心が通じ合えたという実感が沸いて、私たちにとっても貴重な経験となりました。

(岡亜梨沙・記)

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