比較文化学専攻は、文学・思想研究と歴史研究を軸として、「異文化コミュニケーションの達成」と「日本文化の深層構 造の解明」というふたつの教育課題を掲げている。 私たちの 思考や経験の様式は、私たちが帰属する共同体の文化によって規定される。 風俗習慣にとどまらず、言語や身体技法や知覚の形式にまで、固有の文化は深く関与している。 文化を異にする人々のあいだでは「世界の見え方」が違う、というこの知見が比較文化学の起点の問題意識である。