お知らせ

「卒業生のための祈りの集い」を守りました

飯 謙 理事長・院長

斉藤 言子 学長

参列者一同

3月18日(水)に「卒業生のための祈りの集い」をソールチャペルにて守りました。新型コロナウイルスの影響により中止となった卒業式に代わり、関係者一同で卒業生のために祈りを捧げました。
卒業生に対するメッセージおよび卒業生代表からの言葉を下記にて紹介します。

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【飯 謙 理事長・院長】
皆さん、ご卒業おめでとうございます。異例なかたちでの卒業式となりましたが、皆さんが見識ある対応をしてくださったことに感謝と敬意を表します。
「見識」と申しますとき、わたしは古典ヘブライ語のホクマーという単語を思い起こします。これは通例「知恵」と訳されます。この語は、当初は仕事や日常生活から獲得される(夕焼けの翌朝は晴れ、のような)経験知を指し、やがて神が造ったこの世界の秩序を体得する素養を意味するようになり、さらには他者と分かち合う喜び――隣人愛に向かう意識をはぐくむ、という点に特徴をもちました。これが、聖書が語り、本学院の創立に携わった先達が思い、わたしたちが神戸女学院でご一緒に身につけたいと願う「知」です。
どうぞその思いを胸に、岡田山から世界へと、広く、高く、深く、歩み出されますように。皆さんの上に、天よりの祝福と導きが豊かにございますよう、お祈り申し上げます。

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【斉藤 言子 学長】
創立以来、私たちが神様の祝福のもと、大切に守り続けてきた卒業式が、新型コロナウィルス感染拡大を防ぐという大義のために中止になりましたことは、大学にとりましても苦渋の決断でした。そしてなによりも、学生、保護者の方々におかれましては、学生生活を締めくくり、晴れがましく社会へ羽ばたいて行こうと心待ちにされていたことを思いますと、大変残念で心が痛みます。
皆さまは、勉学に課外活動にそして遊びに充実した学生生活を送られてきました。しかし、これまではウォームアップであり、これからが責任ある社会の一員としての本番です。

そこで、私が日々、思考・行動の基盤・支えにしていることをお伝えさせていただきますね。
・机上の空論よりも行動で示す 
・過去にこだわるよりも未来にこだわる 
・不可能を思うよりも可能を思う 
・他人のせいよりも自分のせい? 
・一人で頑張るよりもみんなで頑張る
ほんの少し視点を変えてアプローチをすることにより、物事に対して、人に対して、真に強く優しく、しなやかに臨むことができるのではないでしょうか。

そして、次の4Cを是非心に留めていただければと思います。
・Curiosity(好奇心) 
・Courage(勇気) 
・Confidence(自信) 
・Constancy(継続)
これらはまさに本学のタグライン『私はまだ私を知らない』のもとで皆さまが身に付けられたものです。

また、この3月に本学の掲載交通広告として発信された2種類のメッセージの一部もご紹介いたします。
・「女子大学から女性大学へ」(新しい時代の空気が、「女子」たちが「女性」として歩む方向へと追い風になっている~~、自立した個性として人生を切り開いてゆくために)
・「地球はもう丸くない」(いま地球は、四角い画面の中にある。知らない地域や人物のことも、それなりに知ることができる。だからこそ、だれよりも賢くなった気分~~、なんて壮大な勘違いなんだろう)

今回のような思いもかけない想像外の出来事は、これからの人生には幾度も訪れるでしょう。
そんな時こそ、「愛神愛隣」の精神と共に、毅然として、凛として、しっかりと前を見据えて乗り越え、素晴らしい未来を創るために歩み続けてください。
いつも皆さまのことを覚え、幸せを願い、神様からの見守りとお導きがありますようにお祈りさせていただきます。
ご卒業、おめでとうございます!

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【永井 敬子 公益社団法人神戸女学院めぐみ会会長】
卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます。

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。
(テサロニケの信徒への手紙一5章16~18節)

皆様に、この聖書の言葉を贈ります。困難に直面した時、どうぞミッションスクールである神戸女学院で学んだことを思い出して下さい。
本日より「公益社団法人神戸女学院めぐみ会」は、皆様をめぐみ会正会員としてお迎えいたします。めぐみ会は、神戸女学院の卒業生を会員とする同窓会組織です。毎年5月初めに皆様に届けられる広報誌『めぐみ』をぜひ手に取ってお読みください。ご住所変更だけは忘れずお届けくださいね。そうすれば、皆様とめぐみ会はずっと繫がっていけます。
皆様の前途に神様の祝福が豊かにあり、いつも神様が共にいて守ってくださいますことを心からお祈り致します。

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【卒業生代表】
≪文学部総合文化学科4年生 本村 萌華 さん≫
長かった冬も終わり、春の訪れを感じる季節となりました。
のどかな春の日差しを浴びて、桜が咲き始めていた4年前の4月。これから始まる大学生活への大きな期待と少しの不安を胸に抱きながら神戸女学院へと続く坂を上り、重要文化財である校舎の美しさや自然の豊かさに改めて驚かされました。この素晴らしい学び舎で多くの人々と出会い、濃密に過ごした4年間は、私たちにとって貴重な時間となりました。
私たちはこれから、新しい道を歩んでいきます。未知の環境に踏み出すことへの不安も伴います。しかし、この神戸女学院で過ごした日々は、これからの未来を切り拓く力になっていると思います。神戸女学院で培った知識や経験を活かし、社会に貢献できるよう、たゆみない挑戦と成長を続けて参ります。
最後になりますが、今日までご指導いただきました先生方、学生生活をサポートしてくださった職員の皆様、支え合い励まし合ってきた友人たち、そして何より、どのような時にも一番近くで支えてくれた家族に、心より御礼申し上げます。
皆様方のご健康と、神戸女学院大学の更なる発展を願い、答辞の言葉とさせていただきます。

≪人間科学部環境・バイオサイエンス学科4年生 大堀 舞衣 さん≫
岡田山の桜のつぼみが春の訪れを告げる季節となりました。
新型コロナウイルスの感染拡大抑止の政策のために、卒業式及び謝恩会が中止となる異例の事態となりました。共に過ごしてきた仲間たちと、学生生活を終える区切りを迎えるという機会が失われてしまった事に対し、大変残念な気持ちでおります。
4年間の大学生活を振り返ると、授業、ゼミ、部活動それぞれに全力で取り組み、充実した日々を送ることが出来たと感じております。
卒業研究は実験結果が思っていた通りにならず、日々試行錯誤を重ねたり、また発表に向けてプレゼンの練習を繰り返したりと大変な事もありました。しかしこれらの経験を通して大きく成長することができたと感じています。
神戸女学院で学んだことを誇りに思い、世の中に貢献できる女性を目指して、これからも日々精進してまいります。
最後になりましたが、今日までご指導いただきました先生方、学生生活を支えてくださった職員の方々、共に大学生活を送った友人たち、そして暖かく見守り続けてくれた家族に心から感謝申し上げます。皆様のご健康と、神戸女学院の更なる発展を願い、答辞と致します。

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