英文学科

現状に満足せず、広く新しい世界へ

- 自分の可能性を信じて飛び出す -

岩谷産業株式会社勤務 吉田さん

「大学生活の一瞬一瞬が大切でした」という吉田さん。卒業から10年近く経った今も、語りつくせないほどたくさんの思い出があるそうです。「娘ができたらぜひ女学院に入学してほしい」というほど充実していた4年間について、じっくりお話を聞かせてもらいました。

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学生スタッフの活動は人生でいちばんの青春

神戸女学院への入学の決め手になったのは、オープンキャンパス。もともと受験はするつもりだったのですが、そのとき出会った学生スタッフの方がとても親身になってくれて、過去の入試問題をコピーして渡してくれたんです。その優しさとあたたかさに感動し、「ここで学びたい」という気持ちが強くなりました。
1年生のときは授業についていくのに精一杯でしたが、2年生からは私も学生スタッフに。高校生のときにしてもらったことを、今度は自分がしてあげたいという思いで活動しました。オープンキャンパスで出会った高校生が入学してくれて、キャンパスで再会し、感動のあまり2人で泣いたこともあります。
4年生のときにはリーダーを任され、100人以上をまとめる立場になりました。そのとき、個性の異なるひとりひとりが輝けるように支えたいと思い、みんなで成長できるように手を尽くしたことは、今の仕事にも通じています。

厳しくもあたたかい、先生の指導

英文学科の勉強はとても忙しく、常に頭をフル回転させていました。授業は基本的にすべて英語。世界情勢や経済、女性学など、多くのことを英語で学びました。
少人数制教育なので、授業中に当てられて意見を述べる機会もたくさんあります。課題や予習をしていないと、まったくついていけません。ただ、1年生のときはクラスメイトと力を合わせて必死にこなしていたことも、4年生になると余裕をもってできるようになっていました。TOEICの点数も、入学当初から200点アップ。苦労した分だけ、確かな力がついたと思います。
先生方のご指導は熱意と愛情に溢れていて、レポートを提出すれば、ひとりひとりに丁寧なフィードバックをくださいました。先生と1対1で約30分間、英語でレポートの内容についてアドバイスを受けたことも。緊張しましたが、自分の課題が明らかになり、さらなる学びにつながりました。先生との密接な交流のなかでしっかりと学んだ4年間は、私にとって大きな財産です。

大学生活の集大成として取り組んだ卒業論文

卒業論文のテーマは、国際結婚に対するイメージの変遷について。文学研究の手法を取り入れ、国際結婚を扱ったアメリカの小説で、日本人女性がどのように描写されているかを書き出して比較したりしました。
国際結婚を題材にしたのは、大学で学んださまざまな要素を生かせると考えたから。女性学の授業で世界における日本人女性のイメージの変遷を追ったことや、シェイクスピアから現代に至るまで幅広い英米文学作品に触れたことなど、英文学科の学びの集大成として、早い段階から力を入れて取り組みました。
3年生のときには、ミネソタ日米協会のインターンシップで1ヶ月間ミネソタ州に滞在。海外で英語を使った仕事を体験するのはもちろん、このチャンスを卒業論文にもつなげたいと思い、実際に国際結婚をしたカップルにインタビューを行ったりもしました。

私はまだ、広い世界を知らない。

現在は商社で、主に金属材料の輸入業務に携わっています。入社当初からずっと同じ部署で仕事をしており、今年で9年目。目標だった英語を生かせる仕事で、後輩を指導することにもやりがいを感じていますが、10年目を前にして「もっと広い世界で、様々な仕事に携わりたい」という気持ちが大きくなってきました。
業務の効率化を図るためのシステム構築にも携わり、自分たちがしていた仕事の多くをロボットがこなすようになった様子を間近で見て、もっとクリエイティブなスキルを身につける必要性も感じています。
既存の仕事に満足せず、積極的に新しいことを取り入れて試行錯誤し、仕事を前に進める努力をすることは、自身が成長する上でもとても大切なことです。広い世界へ踏み出すことへの怖さもありますが、自分の可能性を信じ、これからも新しい仕事を見つけてチャレンジしたいと考えています。

Profile

英文学科
吉田さん 岩谷産業株式会社勤務

2008年3月、大阪府立千里高等学校国際文化科卒業。2012年3月、文学部 英文学科を卒業。大叔母が神戸女学院中学部・高等学部出身で、得意な英語を生かして世界中を旅する姿に憧れ、自分も学びたいと思うようになったとのこと。現在は営業アシスタントとして、材料を輸入する際の契約から納品まで一連の業務を担当している。