心理・行動科学科

企業の総合職から看護師への転身

- 常に笑顔で前進し続けたい -

看護師 直井さん

「人の役に立ちたい」という思いが人一倍強い直井さん。
卒業後、仕事をするなかで新しい夢を見つけ、看護師へのキャリアチェンジを決心しました。思いを実現するために走り続ける眩しい彼女に、大学時代から今までを振り返ってもらいます。

naoi_main.jpg

大学での学びを通して、自分の人生の軸ができた

入学する前は、親元を遠く離れて大学に通うことに不安を感じていました。でも、初めてキャンパスに足を踏み入れたときに、そんな気持ちは吹き飛んでしまったんです。豊かな自然のなか、満開の桜が美しい校舎に映えていて、こんな素敵な学校に毎日通えるのだと思うと、とても嬉しくなりました。
私が学んでいたのは心理・行動科学科。特に、スクールカウンセリングや教育心理学に関心を持って講義を受けていました。卒業後は違う業界の仕事に就きましたが、どのような仕事であっても人と人との関わりは大切なので、心理学の知識はとても役に立っています。なかでもカウンセリングの技法は実践しやすく、今でもときどき教科書を見返しているほどです。
大学では幅広い知識を身につけたかったので、心理学だけでなく、他学部の講義も積極的に受講しました。とくに印象に残っているのは「女性学」。まだやりたいことを決めていなかった私に、自立した女性としての生き方を考えるきっかけを与えてくれました。このときに、自分の人生の軸ができたと思っています。

思い切り学び、挑戦できたのは寮で生活したおかげ。

勉強のほかにも、やりたいと思ったことには挑戦するようにしていました。たとえば、4年間続けたベビーシッターのアルバイト。たくさんの子どもたちやご両親との出会いに恵まれ、今でも折に触れて連絡を取り合っています。
また、部活動では書道部に所属。書道家である山根亙清先生のご指導のもと、展示会で賞をいただいたり、理事の資格を取得したりすることができました。
大学では、自由な時間がたくさんあります。その時間を有意義に使うことができたのは、キャンパスのすぐ近くにある寮で暮らしていたおかげ。遅くまで勉強してもすぐに帰宅できましたし、舎監の先生がいてくださるので安心できました。
先輩に恋愛や勉強についての相談に乗ってもらったことや、後輩と一緒に料理をしたことなど、寮での楽しい思い出は数え切れません。朝から晩まで長い時間を共有した寮の仲間は、一生の友達。今でも、定期的に会ってパワーをもらっています。

在宅介護の現場を見て、看護師に転職することを決意。

在学中から身内の介護をしていたことで興味を持ち、卒業後は在宅介護サービスを提供する会社に総合職として就職。さまざまな現場を訪れるうちに、自分の家族を介護しているときにはわからなかった実態が見えてきました。「もっと自分にできることがあるのではないか」と考えるようになり、看護師という道が目の前に浮かんできたんです。
私が勤めていた会社では、介護士だけでなく看護師も一緒に訪問していたのですが、専門的な知識を持つ看護師は、主治医の指示を受けてたくさんの医療行為を行えます。患者さんの思いに優しく寄り添いながら、冷静に状況を判断して最大限のことを提案する看護師の方々の姿に心を打たれました。
自分も専門知識をもって人の役に立ちたいという思いから、会社を退職して看護学校で再び学び直すことを決意。3年間無我夢中で学び、無事に国家試験に合格することができました。忙しい毎日でしたが、「絶対に合格するしかない」という強い覚悟が推進力になったと思います。

私はまだ、自分の限界を知らない

看護学校に通っている間は特別養護老人ホームでアルバイトをして、常に現場に触れるようにしていました。社会人としての経験もありますが、看護師としてはまだスタートしたばかり。まだまだ未熟です。
看護学校での実習では、患者様からたくさんのことを教わりました。これからも、日々患者様と真摯に向き合いながら、どういった看護をすべきか学び続けるつもりです。
超高齢化社会の今、住み慣れた在宅での看護・介護を希望する方がたくさんいます。そうした方の看護に携わり、自分らしく生きるためのお手伝いをすることが私の夢。そのためにまずは、病院で医療・看護の技術とノウハウをしっかり身につけなければなりません。
これから壁にぶつかることもあると思いますが、ポジティブなところが自分の長所。「ここが自分の限界」と決めることなく、常に笑顔で前進していきたいと思っています。

Profile

心理・行動科学科
直井さん 看護師

宮崎第一高等学校卒業。2012年3月、人間科学部心理・行動科学科卒業。在宅介護事業を展開する企業に総合職として入社し、営業や管理の仕事を歴任。センター長としてマネジメントの経験も積む。仕事をするなかで看護師の仕事に関心が高まり、2015年に退社して看護専門学校へ入学。2018年に看護師国家資格を取得し、4月からは看護師として急性期病院に勤務している。