クラシックバレエは床に対して垂直に立ち、重心を引き上げるのが基本。でも、コンテンポラリーダンスは反対で、重心を落とします。床に転がるような振りも多く、クラシックしか知らない私はなかなか馴染めませんでした。怪我をしてしまいそうで、床が怖かったんです。
恐怖を克服したのは2年生になってから。怖がっているばかりでは前に進めないので、床と友達になろうと思いました。慣れてくると、重心を引き上げたり落としたりといった使い分けも理解できるように。3、4年生になると踊る作品の数が増えるので、幅広い技術や表現にも触れることができました。
ただ、大学ではコンテンポラリーダンスだけを学んでいたわけではありません。島﨑先生は「ダンスがすべてではない」とおっしゃる方で、ダンスを通して人生を見るということを教えられました。最初は技術ばかりを追い求めていた私ですが、先生との出会いを通してダンスに対する見方が変わり、自分の人生の一部だと思うようになったんです。