音楽学科

情熱的な指導がブレない自分を作ってくれた

- 厳しくも愛情に満ちた音楽学部の先生たち -

3年生 安田さん

オペラの声楽家をめざして音楽学部で学ぶ安田さんは、イタリアの音楽大学院への留学を予定しています。神戸女学院大学の先生たちの指導で「ブレない強い自分に成長できた」と語る安田さんに、音楽学部の学びについて伺いました。02M_安田さん.jpg

高校時代に斉藤学長の指導を受けコンクール入賞

神戸女学院大学で音楽を学びたいと思ったのは、当時の学長の斉藤言子先生が、私が以前からお世話になっていた声楽の先生の「師匠」だったことが一番のきっかけでした。高校時代、大阪国際音楽コンクールに出場するときに、斉藤先生に指導をいただいたおかげで高2、3年と連続でエスポアール賞を受賞しました。高3の夏には、本学の音楽学部の夏期講習も受講し、1対1の丁寧な指導に感銘を受けて、改めて「この大学で声楽を学ぼう」と決意しました。
実際に入学してみて、メジャー(主専攻)の科目はもちろん、副専攻の科目もマンツーマンの指導を一人ひとりのレベルに合わせて週1回受けられることが素晴らしいと感じています。私自身、必修のピアノの単位は1年生のときに取り終えましたが、ピアノが好きで、その後もずっと4年まで副専攻で授業を履修し続けています。同じ先生が4年間継続して指導してくださるので、自分の成長を一緒に感じてもらえることが嬉しいです。また、ソルフェージュや歌劇史など、音楽家にとって必要な知識も少人数の授業で学ぶことができます。
音楽に対して深い情熱を抱いている先生方と、私たち学生の距離が近く、質問や疑問をすぐに解決できる環境が整っているのもありがたいと日々感じています。先生たちの指導は、音楽に関しては一切の妥協がなく厳しさもありますが、その裏には学生一人ひとりに対する愛があり、「先生の求めるレベルに達したい!」と心から思って練習に励んでいます。

仲間とともに高め合える環境

また、大学に入って感激したのが、ともに音楽を学ぶ「仲間」ができたことです。私は普通科の高校出身で、クラシック音楽を学んでいる友だちが周りにいなかったので、神戸女学院大学に入学して一緒に学びながら音楽的に成長できる友だちができたことが、すごく嬉しく感じました。少人数で友達も作りやすく、また高い志を持った学生が多いので、お互いに高めあいながら、毎日練習に明け暮れる日々を過ごすことで、自分のなかに「芯」が芽生えたように感じています。
音楽学部では、新人演奏会、定期演奏会、門下ごとの発表会、授業のリサイタル、オータムコンサートなど、人前で演奏する機会が多く、舞台経験をたくさん積むことができます。授業では、幼稚園や病院、福祉施設などに出向いて、演奏を届ける「アウトリーチ」も体験でき、本番で練習した成果を聴衆の方々の前で発表できることにやりがいを感じました。アウトリーチの授業は、3年生は座学、4年生から実技ですが、お客様を集めるためのチラシやプログラム作りも学生が手掛けます。そうした経験は、今後自分自身でリサイタルや演奏会を開くときに大いに役立つと思います。

私はまだ、自分の可能性を知らない。

いま、私の大きな目標は、イタリアの音楽大学院への留学です。今年の夏にイタリアで「マスタークラス」と呼ばれる夏期講習を受ける予定で、その中で、自分が教わりたい先生を見つけて、その先生がいる大学院で本格的にイタリアの声楽を学ぼうと考えています。神戸女学院大学では他学部の授業を幅広く履修することができるので、イタリア語をもう一度履修して、留学先でのコミュニケーションに備える予定です。
声楽やオペラはヨーロッパが発祥の地であり、日本人の私は現地の人たちからすれば「自国の芸術を学びに来た外国人」になります。イタリアに行けば私以外は母国語で歌う人たちばかりです。そのことは「ハンデ」かもしれませんし、最初は圧倒されるかもしれません。でも私は、「外国人だからこそできる声楽の表現や、伝えられる魅力というのがあるはず」と考えています。そんな風に、強く、ブレない心を持つことができたのは、この大学で斉藤先生はじめ、情熱を持って音楽を教えてくださる先生方と出会い、仲間とともに学ぶことができたからです。音楽については厳しく、深い愛情をもって指導してくださった先生方の教えを胸に、イタリアの地でもプロフェッショナルな声楽家をめざしていきたいと思います。

Profile

音楽学科
安田さん 3年生

私立賢明女子学院高校卒業。音楽学部 声楽専攻3年に在籍。高校生のときには宝塚音楽学校をめざしたことも。姫路市の観光大使を務めるなど、学外でも積極的に活動している。